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第 2 回 TOTOVS の棋譜(pgn)です。 R1 60min + 30sec/move 黒 Maroczy Bind 0-1 小島さんとの初対戦です。対戦が決まった時は率直にうれしかったです。 オープニングでブランダーを指してゲームを壊すことだけは避けたいと思っていました。 English Symmetrical から Maroczy Bind になりました。黒は a4 までポーンを伸ばすことができて、Nc5 が追われることはないので、Q サイドに関しては満足です。 17.Nd5(D) この局面はそれほど悪いとは思っていませんでしたが、跳ばれてみると嫌なものです。 19.Rxd5 小島さんはこの手を後悔しておられました。exd5が良かったようです。 取り方は 3 通りありますが、難しい選択です。 20...Qf8(D) 白の黒マスBを消そうという狙いです。ここから黒はひたすら黒マスを強化します。 25...Ne6(D) 狙いが実現して白の黒マスBはいつでも消せる形ですが、テンションを維持しながら黒マスをさらに強化しました。次にNxf4 のスレットや B を交換しての Nd4 があり、ここでは手ごたえを感じていました。 27...Bxe3(D) 27.Nd5 は読みになく動揺しましたが、この手で勝ちになりました。黒のバックランクは Nf8がぴったりです。 検討では小島さんの読みの深さ広さを直接感じる事ができ、勉強になりました。 27.Nd5 ではなく 27.Bxc4 なら難しかったと思います。 その局面を黒が勝てるかどうかが頭をちらついて今でも寝不足です。 R2 60min + 30sec/move 黒 Alekhine Defence 1-0 小島さんに続いて、馬場さんとの対戦です。これ以上ない贅沢なペアリングでTOTOVSに参加してよかったと思っていました。 馬場さんによってこのゲームの分析がこちらでされています。正確で詳しいです。 12...Nc8(D) ゲーム中は 11...d5 が早すぎたかと思っていましたが、GM Baburin のレクチャーで取り上げられていた局面なので、悪くないのかもしれません。ここから白は Q サイドから動き、黒は Bf6-N8e7-Nf5 で d4 にプレッシャーをかけるのが狙いです。 20.Nxe2(D) 20...g5 白からの c6 bxc6 b6 という狙いが嫌で、Bの利きを 変えてもらおうという意図でしたが、良くありませんでした。 21...Bxe5? B を手離した事で黒マスがひどく弱くなりました。 25.Rb3! この手を指されてかなりまずい事に気がつきました。 下手するとメイティングまであります。 26...f6 1P は捨てますが、Q を消してメイティングアタックを防ごうという意図です。 31.Be3(D) 31...d4? ブランダー。31...Nxe3 がドローの望みをつなぐ最後のチャンスでした。 48.f4 決め手です。 オープニングから少し悲観的になりすぎていたのと、踏みとどまるべきところで粘りのある手を指す事ができなかったのが残念です。しかし、馬場さんの強さを久々に体感できたのは大きな収穫でした。特に25.Rb3と最後の網を絞る感じの47.Rd1が印象に残っています。 R3 60min + 30sec/move 白 Dutch Defence 1-0 Dutch への対策が全くなっておらず、あまりお見せできない棋譜になってしまいました。ピースの配置も気持ち悪くなるくらい冴えず、ポーンを突くと閉じられてしまうので、どこからもブレイクできないという形になってしまいました。 勝てたのは相手の深刻なタイムトラブルからくるブランダーによるもので、こちらの良い点は全くありませんでした。1.Nf3を指すならDutch は避けて通れないので、次回までにまともな対策を立てたいと思います。 今回の TOTOVS も、長い持ち時間で強い方のチェスを体感できるよい機会でした。次回もぜひ参加させていただきたいと思います。
by lorenp
| 2009-06-04 01:09
| OTB
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